深みのある鮮やかなルビー色の外観。ブラックベリーやカシス、プラムの香り。さらに白い花や黒コショウ、タバコ、グラファイトのニュアンスも。なめらかで厚みのある果実味が広がり、熟した黒系果実の凝縮感に、みずみずしい酸味ときめ細かなタンニンが溶け込んでいます。ほどよい力強さを備えながらも重たさはなく、丸みを帯びた質感が続きます。余韻にはローストした木やスパイスの風味が重なます。瓶熟を経てタンニンが穏やかにほどけた、まさに飲み頃を迎えたボルドーです。
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サン・ジュリアンの名区画に根差すシャトー
シャトー・ラランドの起源は12世紀まで遡ります。ソーヴ・マジュール修道院の修道士たちが、この地に小さな避難所を築き、ワイン造りを始めたことが歴史の始まりです。その後、17haまで拡大した畑は、1798年の革命期に接収と売却を経験しました。当時は宗教的背景と歴史への敬意から「トゥール・サン・ジャン」と呼ばれていましたが、19世紀に入り現在のシャトー・ラランドへと改称されます。1950年には、ボルドー有数の名門ネゴシアン「ジネステ社」の創業者フェルナン・ジネステ氏が所有者となりました。彼が導入したコンクリート発酵槽と地下セラーは、現在も3世代にわたり受け継がれています。長い歴史の中で培われた伝統的な醸造哲学と、時代を超えて継承される設備が、クラシックなボルドースタイルを今なお支えています。
名門に隣接する畑が生む、優雅で力強い味わい
シャトー・ラランドの畑は、タルボやラグランジュに隣接するサン・ジュリアンの好立地に広がっています。かつてはラグランジュへブドウを供給していた歴史も持ち、その品質の高さは古くから認められてきました。現在は、苗木業者として高い評価を受けるメッフル家が所有しています。31haの畑には、砂利質土壌と鉄分を含むアリオス層が広がり、水はけに優れた環境がブドウの凝縮感を高めています。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを主体に仕立てられるワインは、黒系果実の深み、スパイス、上品な樽香が調和したスタイルです。力強い骨格を備えながらも、シルキーなタンニンと洗練されたエレガンスを感じさせます。伝統を守りながらも品質向上への取り組みを続けるシャトーとして、今後ますます注目を集める存在です。注意事項
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