カシスや赤スグリ、ブラックベリーの香り。さらに赤い果実のコンフィやドライハーブ、タバコが重なります。風味豊かな印象が広がり、凝縮感のある果実味が豊かに感じられます。生き生きとした酸が味わいに立体感を与え、豊富なタンニンが熟成によって溶け込んでいます。果実の充実感に加え、複雑さと落ち着きが現れており、ほのかな甘みを伴う長い余韻が続きます。力強い骨格とエレガンスを兼ね備えたクラシックなメドックのスタイルでありながら、熟成による奥行きと気品も楽しめる仕上がりです。
【土日祝日除く】ご指定がない場合、ご注文日から1~2営業日で発送します。
お届け日は、エリアにより出荷翌日から翌々日となります。

~シャトー・ラ・ラギューヌ/フランス・ボルドー~

16世紀から受け継がれる名門の軌跡
シャトー・ラ・ラギューヌは、オー・メドック南部のリュドンに位置する1855年メドック格付け第3級シャトーです。その歴史は1587年頃まで遡り、メドックでも特に古い由緒を誇る生産者として知られています。現在も残る優雅なシャルトルーズは1730年に建設され、その後ボルドー大劇場を手掛けた建築家ヴィクトル・ルイによって完成されました。18世紀から高い評価を集めたワインは、1855年の歴史的格付けにおいて第3級へ選出されます。しかし20世紀には戦争や経済危機の影響を受け、一時は畑が4haまで縮小する苦境に陥りました。それでも1958年にジョルジュ・ブリュネが再建に着手し、続いてアヤラ社が長年にわたり復興を推進しました。そして2000年、フレイ家の所有となったことで新たな発展期を迎えます。数世紀にわたり受け継がれてきた名門の歴史は、今日のラ・ラギューヌの揺るぎない品格と存在感を支えています。

砂利質の丘陵が生む力強さと洗練を兼ね備えたスタイル
シャトー・ラ・ラギューヌの最大の魅力は、その優れたテロワールにあります。ガロンヌ川から約2kmの場所に広がる104haの畑は、水はけに優れた深い砂利質土壌に覆われています。自然の水場(Lagune)が点在していたことから「ラ・ラギューヌ」の名が生まれたとも伝えられています。植樹比率はカベルネ・ソーヴィニヨン58%、メルロー35%、プティ・ヴェルド7%です。平均樹齢は35年に達し、すべて自社畑のブドウのみを使用しています。収穫は手摘みで行われ、区画ごとの個性を丁寧に表現する醸造が実践されています。この恵まれた環境から生まれるワインは、カベルネ・ソーヴィニヨン由来の端正な骨格と力強さを備えています。同時に、オー・メドック南部ならではのしなやかさと繊細なフィネスが感じられます。気品ある果実味と均整の取れた構造が共存するスタイルは、ラ・ラギューヌを象徴する大きな魅力です。

カロリーヌ・フレイが引き出した、ラ・ラギューヌ本来の可能性
現在のシャトー・ラ・ラギューヌを語るうえで欠かせない存在が、2004年から運営を率いるカロリーヌ・フレイです。彼女はラ・ラギューヌを「眠れる森の美女」と表現し、この偉大なシャトーが持つ潜在能力を引き出すため大規模な改革を進めました。畑ではマッサル・セレクションの導入を進め、醸造設備や熟成施設も刷新されました。さらに湿地の保全や生物多様性の向上にも力を注ぎ、自然との共生を重視した取り組みを推進しています。その象徴がビオディナミ農法への転換です。長年にわたる実践が評価され、2021年には※ビオディヴァン認証を取得しました。伝統的な格付けシャトーとしての威厳を守りながら、環境への責任と品質向上を同時に追求する姿勢は世界的な注目を集めています。ラ・ラギューヌは今後もオー・メドックを代表する存在として、新たな価値を創造し続けることでしょう。
---------------------
※ビオディヴァン認証 フランスを拠点とするワイン生産者団体「Biodyvin」が運営する、ビオディナミの認証制度。対象はワインのみで栽培から醸造に至るまで厳格な基準を設けています。化学肥料や合成農薬、遺伝子組換え技術を使用せず、天体暦に基づく栽培や調剤の使用、土壌や生態系全体の調和を重視。デメテールと並び国際的に高い信頼を得ているビオディナミ認証です。
公式サイト:https://www.biodyvin.com/