桃やグアバ、グレープフルーツ、柑橘類の香り。さらにミネラルやヨードを含む塩を思わせるニュアンス。豊かな果実味としなやかで丸みのあるなめらかな口当たり。比較的穏やかな酸味が心地よく、豊かなボリューム感がありながら、ミネラル感が調和し、全体のバランスも良好です。余韻にはなめらかな果実の風味が長く続き、心地よい印象を残します。繊細で気品のある香りと、親しみやすい丸みのある味わいを兼ね備えた、アルザスらしい上品なリースリングです。
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アルザス初の特級畑を築いた名門、
テロワールを芸術に昇華する造り手
~ポール・ブランク/フランス・アルザス~

400年を超える歴史、アルザス初のグラン・クリュ誕生への功績
フランス北東部、ドイツとの国境に近いアルザス地方のキエンツハイム村に拠点を置く、ドメーヌ・ポール・ブランク。その歴史は1610年、オーストリア出身の祖先ハンス・ブランクがブドウ畑を取得したことに始まります。1846年にはジャック・フィリップ・ブランクがワイン造りの功績を称えられ、表彰メダルを授与されました。1927年にはポール・ブランクがシュロスベルクの優れたテロワールに着目し、その価値を認めてもらうための活動を開始しました。その志を受け継いだ息子のベルナールとマルセルは、グラン・クリュ認定に向けて尽力。1975年、シュロスベルクはアルザス初のグラン・クリュに認定されました。この歴史的な功績は、その後の50のグラン・クリュ誕生への道を開き、アルザスワインの地位向上に大きく貢献しました。
ドメーヌは約35haの畑を所有し、5つのグラン・クリュと4つのリュー・ディを擁しています。所有畑の約3分の2が個性豊かな銘醸区画に位置し、年間約120,000本のワインを生産しています。なかでもシュロスベルクは、標高420mに達する南向きの斜面に広がる特別な畑です。花崗岩を主体とする土壌には石英などが混じり、古樹のリースリングからは鮮やかな柑橘類の風味と繊細なミネラル感を備えたワインが生まれます。一方、泥灰質や砂岩、石灰岩を含むフュルステントゥムでは、ゲヴュルツトラミネールやピノ・グリから濃厚で力強いワインを生み出しています。2022年には有機栽培認証を取得。すべて手摘みで収穫し、草生栽培や丁寧な土壌管理を通じて生物多様性を育み、それぞれの土地の個性を最大限に引き出しています。
現在のドメーヌを率いるのは、従兄弟同士のフィリップとフレデリック・ブランクです。1984年に父親たちから家業を引き継ぎ、それぞれの個性を生かしてワイナリーを発展させてきました。社交的なフィリップは営業や対外活動を担当し、アルザスワインの魅力を世界へ発信しています。一方、寡黙なフレデリックは醸造を担当。ワイン造りを絵画の制作に例え、8年、10年という歳月を経て完成する芸術作品として捉えています。そのワインは、評価誌RVFから引き締まった骨格と精緻さを備えたスタイルとして高く評価されています。さらにフィリップの息子ギヨームも畑仕事に携わり、次世代へと情熱をつないでいます。「ブドウ品種は私たちのアイデンティティであり、テロワールは私たちの誇り」。この信念のもと、土地の個性を映し出す、感動を呼ぶワイン造りを追求しています。