火打石や石灰岩を思わせるミネラル感に、黄プラムやカリンの皮の香り。さらにレモングラスやカモミールティーが重なります。口当たりはなめらかで、ジューシーな果実味に柑橘の皮を思わせるほのかな刺激が溶け込み、張りのある酸とハーブの爽やかさが一体となって広がります。オーストリア最古のフルミントの古樹がもたらす奥行きと骨格を備え、余韻にはほのかに野性的なニュアンスが感じられます。驚くほどクリーンな仕上がりを見せ、透明感と活力に満ちた独自のスタイルを表現しています。
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パノニア気候下にあるブドウに理想的な環境
ヴェンツェルのブドウ畑は、ハンガリー国境からわずか5km、ノイジードル湖西岸の街ルストに広がります。湖の穏やかな温度調整、ライタ山脈から吹き降ろす冷風、そしてパノニア気候という3つの要素が融合し、ブドウに理想的な環境をもたらしています。北部の石灰質土壌では赤ワイン用品種が、南部の「ルスターショッター」と呼ばれる石英を含む土壌ではミネラル豊かな白ワイン用品種が育ちます。この独自の立地条件が、彼の多彩なワインスタイルを支えています。

ヴェンツェルは、希少な伝統品種フルミントをブルゲンラントの白ワインとして確立することを目指し、約40年にわたり情熱を注いできました。フルミントはハンガリーと並んでこの地に根付く高貴な品種であり、繊細さと緊張感を併せ持つ奥深いキャラクターが魅力です。ストッククルトアと呼ばれる垣根仕立てで育まれたブドウは、太陽と風をたっぷりと受け、エネルギーに満ちた果実を育てます。その活力は、最終的にグラスの中に鮮やかに表現されています。

ヴェンツェルは2008年から段階的に有機農法へと移行しました。バンドクレフテンのブラウフレンキッシュから始まり、フルミント、そして最後はクライナー・ヴァルトのピノ・ノワールにまで及びました。畑の土壌は赤と灰色の石英、片麻岩や雲母片岩、そして栄養分の少ない石灰岩からなり、各区画ごとに適したアプローチを模索しています。ステンレスタンンクやアンフォラ、木樽、さらには皮付き発酵など、多彩な醸造法を駆使し、品種の可能性を引き出しています。
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