ボルドー地方において、ガロンヌ川とドルドーニュ川というふたつの大河の間に広がる産地が、アントル・ドゥー・メール(Entre-Deux-Mers)です。産地名を直訳すれば、「ふたつの海の間に」となるのですが、川幅の広さを海に例えるあたりは、大西洋に面したボルドー地方ならではでしょう。地図で見ると、地方の中心に位置する広大なエリアです。
長らく、爽やかでフルーティ、お値頃な辛口白ワインのAOCとして親しまれてきましたが、2023年にはついに赤ワインもAOCとして認定されるという、歴史的転換を迎えました。本記事では、多様なテロワールに恵まれたアントル・ドゥー・メール地区と、その内側に位置する小さな産地アントル・ドゥー・メール・オー・ブノージュ(Entre-Deux-Mers Haut-Benauge)の魅力に迫ります。
【目次】
1. 概要: アントル・ドゥー・メール地区のワインとは?
● ふたつのAOCの位置と対象コミューン
● ふたつのAOCの認定年と主要生産規則
● 主要ブドウ品種とスタイル
● 歴史
2. アントル・ドゥー・メール地区のテロワール
● 土壌の特徴
● 気候の特徴
3. アントル・ドゥー・メール地区の代表的シャトー
● シャトー・ボネ (Château Bonnet)
● シャトー・トゥール・ド・ミランボー (Château Tour de Mirambeau)
● シャトー・ティウレー(Château Thieuley)
● シャトー・ド・レイニャック (Château de Reignac)
4. アントル・ドゥー・メールのまとめ
1. 概要:アントル・ドゥー・メール地区のワインとは?
ふたつのAOCの位置と対象コミューン
アントル・ドゥー・メールは、ガロンヌ川とドルドーニュ川という、潮の満ち引きの影響を強く受けるふたつの大きな河川に挟まれた、広大な三角地帯を指します。地理的な広がりとしてはボルドー全体のブドウ畑の約半分を占めるほど巨大ですが、AOCアントル・ドゥー・メールを名乗れるのは、周辺に点在する別の特定AOC(甘口ワイン産地など)を除いたエリアに限られます。対象となるコミューン(市町村)の数は133で、タルゴン(Targon)やクレオン(Créon)、ソーヴテール・ド・ギュイエンヌ(Sauveterre-de-Guyenne)などが代表的な村です。広大なAOC認定面積に比べると、実際にブドウ樹が植わっている面積は意外なほど少なく、約1,800ヘクタールほど。これは、ガロンヌ川左岸にある、認定面積でははるかに小さな産地である、AOCペサック・レオニャンの植樹面積と変わりません。そのため、AOCアントル・ドゥー・メールの文字がラベルに記された銘柄を、酒屋の棚やワインリストで目にする機会は、想像するほど多くないのです。あえて、格下ながらも消費者認知の高い地方名AOC、「ボルドー」をラベルに記す造り手が多数います。
AOCアントル・ドゥー・メール・オー・ブノージュ(Entre-Deux-Mers Haut-Benauge)は、この広大なエリアの南西部、ガロンヌ川寄りの一角に位置する小さなサブ・リージョンです。現在対象となっているのは、エスクッサン(Escoussans)、ゴルナック(Gornac)、ラドー(Ladaux)、ムーラン(Mourens)、ポルト・ド・ブノージュ(Porte-de-Benauge)、サン・ピエール・ド・バ(Saint-Pierre-de-Bat)、スーリニャック(Soulignac)、タルゴン(Targon)という8つの村のみ。このAOCに仕向けられているブドウの植栽面積はわずか45ヘクタールなので、ワインのプロですら、まず目にしないラベルだと言ってよいでしょう。
ふたつのAOCの認定年と主要生産規則
AOCアントル・ドゥー・メールは、1937年に公式な原産地呼称として認定されました。認定当初は甘口ワインも含まれていましたが、1950年代に「辛口白ワイン」のみに限定する規定変更がなされています。以来、長らく「辛口白専用のAOC」として知られてきましたが、2023年にとうとう、赤ワインの生産がこのAOC名で認められました。それ以前から、アントル・ドゥー・メール地区で赤ワインを生産する生産者は多数いたのですが、その地区名AOCを名乗れなかったため、AOCボルドー・ルージュとして瓶詰め、出荷していたのです(赤の生産量は白のおよそ5倍)。その点を踏まえると、2023年の生産可能色制限緩和は、自然な成り行きでしょう。

©Henry SALOMÉ
主立った生産規則を見ていくと、まず、ブドウの植樹密度は、赤・白ともに1ヘクタールあたり最低4,500本が要求されます。最大収量は、白ワインが1ヘクタールあたり65ヘクトリットル、赤ワインが55ヘクトリットルです。緩い規則とは言いませんが、ボルドー地方の高級産地(たとえば、AOCペサック・レオニャン)の規則ほど厳しくはありません。ただし、新たに認められた赤ワインには、AOCボルドー・ルージュよりも厳しい要件が課されており、たとえば複雑味を引き出すために、出荷前に21ヶ月の熟成を経る必要があります。白・赤ともに単一品種でのワイン造りは認められず、必ず2品種以上をブレンドし、1つの品種がブレンド比率の80%を超えてはなりません。
もうひとつのAOCアントル・ドゥー・メール・オー・ブノージュは、1955年に辛口白ワインの地理的名称として追加認定されました。基本的にはアントル・ドゥー・メールの白ワインと同じ規定に準拠しますが、より限定されたテロワールを表現する希少なワインとして位置づけられています。
農地の小作料を決めるための、公定ワイン相場価格を見ると、AOCアントル・ドゥー・メールのボルドー地方内での位置づけが見えてくるでしょう。2023~2024年における、AOCアントル・ドゥー・メール白およびAOCアントル・ドゥー・メール・オー・ブノージュ白の公定価格は、ヘクトリットル(100リットル)あたり、140ユーロでした。これは、AOCボルドー・ブランと同じ価格です。一方、AOCペサック・レオニャン白は494.5ユーロと、格段に高くなります。アントル・ドゥー・メールの赤については、公定価格表に記載がありませんが、AOCボルドー・ルージュの92.5ユーロと同水準か、少し高いぐらいでしょう。赤のほうが価格差は激しく、AOCペサック・レオニャン赤で473ユーロ、AOCサンテミリオンで412ユーロ、AOCポムロールで1,025ユーロ、AOCポイヤックで1,034ユーロです。アントル・ドゥー・メール地区の赤白は、地方全体の価格ヒエラルキーにおいて、裾野・土台の部分を構成しており、気軽に購入可能な価格帯で、「ボルドー入門」的な銘柄を提供しています。
主要ブドウ品種とスタイル
辛口白ワイン(AOCアントル・ドゥー・メールおよび同オー・ブノージュ)の主要ブドウ品種は、ソーヴィニョン・ブラン、ソーヴィニョン・グリ、セミヨン、ミュスカデルです。規定により、これらの主要品種をブレンドの70%以上使用する必要があります。補助品種としてコロンバールやユニ・ブランなども30%まで認められています。スタイルとしては、淡いイエローの美しい色調を持ち、柑橘類やパッションフルーツなどの豊かな果実香に、エニシダやツゲのような植物的なニュアンスが彩りを添える、フレッシュ&フルーティな辛口白です。オーク樽熟成されるのは希で、大半はステンレスタンクやセメントタンクで短期間熟成されたのち、瓶詰めされています。

ソーヴィニョン・ブランの房 ©User:Vl
一方、2023年から認定された赤ワインの主要ブドウ品種は、メルロ、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、マルベック(コット)、プティ・ヴェルドです。補助品種としてカルメネールも30%まで使用可能です。実際には、丸みと豊かな果実味をもたらすメルロを中心に、骨格や洗練さを与えるカベルネ類をブレンドするスタイルが主流となります。若い頃は深い紫やルビー色を呈し、熟したチェリーなど赤い果実の香りが際立つ軽やかな赤ワインです。白と比べれば、オークに触れる銘柄は増えますが、新樽はほとんど用いられません。
歴史
この地におけるブドウ栽培の歴史は非常に古く、古代ローマ人がブドウの木を植えた時代にまでさかのぼります。中世の11世紀(1079年)、ベネディクト会の修道士たちがラ・ソーヴ・マジュール修道院(Abbaye de La Sauve-Majeure)を建設し、周囲の森を開墾して商業的にもワイン造りを発展させました。僧侶たちは、日々のミサ(礼拝)のために、赤ワインと白ワインの両方を生産していたと記録されています。
1850年頃には、この地域のブドウ畑の面積は42,000ヘクタールに達し、その半分が赤ワイン用、残り半分が白ワイン用でした。その後も畑は拡大し、一時は70,000ヘクタールを超えましたが、1870年代後半から猛威を振るった寄生虫フィロキセラの害により、台地のブドウ畑は甚大な被害を受け、植え直しがなされませんでした。
20世紀に入り、1937年にはAOC認定がなされましたが、1956年にボルドー全土を襲った激烈な遅霜により、この地域も壊滅的打撃を被ります。霜害からの復興期にあたる1960年代から1970年代にかけては、白ワインの需要低迷という商業的な理由から、多くの生産者が白ブドウを引き抜き、メルロやカベルネといった黒ブドウへの大規模な植え替えが行なわれました。そのため、上述のように「辛口白ワインのAOCなのに、はるかに赤ワインの生産量が多い」という奇妙な逆転現象が生じたのです。この問題がようやく解決したのが、2023年の赤ワイン生産の許可でした。
同地区で現在ワインを生産しているのは、280軒ほどのワイナリーです。そのうち半分が、個人経営のシャトー、残り半分が協同組合になります(協同組合とは、多数のブドウ栽培家たちが、ブドウを持ち寄ってワインにする共同醸造販売組織です)。
2. アントル・ドゥー・メール地区のテロワール
土壌の特徴
AOCアントル・ドゥー・メールおよび同オー・ブノージュが広がるエリアは、全体として起伏に富んだ丘陵地帯であり、小さな谷や小川が無数に入り組んだ迷路のような地形を形成しています。標高はおおむね60〜100メートルで、最も高いローネ(Launay)の丘が標高147メートルです。
この広大な台地の基盤となっているのは、ボルドー右岸の銘醸地サンテミリオンなどでも見られる、ヒトデ石灰岩(Calcaire à Astéries)と呼ばれる硬い石灰岩の層です。しかし、サンテミリオンとは異なり、この石灰岩の基盤の上には新しい時代の多様な堆積物が分厚く覆い被さっているため、土壌は非常に複雑で、パッチワークのように入り組んでいます。総じて言えば、粘土やシルト(沈泥)の土壌が主です。

アントル・ドゥー・メール地区の標高と河川地図 ©Flappiefh
気候の特徴
ボルドー地方の他地域と同様に、アントル・ドゥー・メール地区も大西洋の影響を受けた穏やかな海洋性気候に属しています。局地的な気候を左右しているのは、地区を両脇から挟み込む、ガロンヌ川とドルドーニュ川というふたつの巨大な河川の存在です。これらの川は、内陸深くまで潮の満ち引きの影響を強く受けているため、気温の急激な変化を防ぐ(大きな水の塊に共通する効果)のみならず、気温を全体的に押し下げています。ボルドー市郊外、空港の町メリニャックにある気象観測所のデータと比較すると、アントル・ドゥー・メール地区の気温は、常に2〜4℃ほど低いのです。
詳細に見ると、最低気温はボルドー全域の平均よりもわずかに高いものの、最高気温は平均よりもやや低く抑えられており(川沿いの回廊地帯を除く)、昼夜の寒暖差が小さく、極端な暑さや寒さが和らげられた環境にあります。降雨量については、広大なエリアであるため場所によって異なりますが、内陸部にあたる東側は他のエリアよりも少ないです。
水分保持力の高い冷たい土壌と、冷涼な気候の組み合わせは、過去においては黒ブドウを完熟させるのが難しい条件であったため、1937年のAOC認定にあたっては、白ワインのみが認められました。しかしながら、近年加速する地球温暖化の中で、アントル・ドゥー・メール地区は、赤ワインの適地になった感があります。昨今は若い消費者を中心に、フレッシュで軽い赤を好む嗜好の変化が顕著になってきましたので、その点でもこの地区の赤は将来有望です。
3. アントル・ドゥー・メール地区の代表的シャトー
シャトー・ボネ
Château Bonnet
- 現在の所有者: ヴィニョーブル・アンドレ・リュルトン/ジャック・リュルトン
- ブドウ畑の面積: 280ヘクタール(赤が150ヘクタール)
- 品種構成(比率):ソーヴィニョン・ブラン65%、セミヨン30%、ミュスカデル5%(赤:カベルネ・ソーヴィニョン50%、メルロ50%)
- 年間生産本数: 220万本
規模の大きさと品質の高さの両面で、AOCを代表するシャトーです。蔵が位置するグレジヤック村(Grézillac)は、サンテミリオンからドルドーニュ川を挟んで、南にわずか数キロの距離にあります。シャトー・ボネの起源は16世紀まで遡り、1897年に現オーナーの曾祖父にあたるレオンス・レカペ(Léonce Récapet)が購入しました。その後、AOCペサック・レオニャンの立役者である故アンドレ・リュルトン(André Lurton)が、1953年にこのシャトーを受け継ぎます。1956年の歴史的な大霜害で、ブドウ畑が全滅するという悲劇に見舞われましたが、苦労の末に畑を再建し、当初約30ヘクタールだった面積を現在の巨大な規模にまで拡大させました。現在は、アンドレの息子であるジャック・リュルトンが、経営の指揮を執っています。
21世紀以降の動向において特筆すべきは、ボルドーの有力生産者としていち早く、スクリューキャップを導入した点です。左岸・右岸の格付けシャトーのような偉大なワインを目指すというよりも、品質ムラのないグッドワインを、市場に安定供給可能な分量だけ、手頃な価格で提供し続けるのを哲学としています。

©Château Bonne
シャトー・トゥール・ド・ミランボー
Château Tour de Mirambeau
- 現在の所有者: ティボー・デスパーニュ、バザリーヌ・グランジェ・デスパーニュ
- ブドウ畑の面積: 88ヘクタール(赤が29ヘクタール)
- 品種構成(比率): ソーヴィニョン・ブラン34%、セミヨン33%、ミュスカデル33%(赤:メルロ75%、カベルネ・フラン15%、カベルネ・ソーヴィニョン10%)
- 年間生産本数: 60万本
ノジャン・エ・ポスティアック(Naujan-et-Postiac)村に位置するこのシャトーは、アントル・ドゥー・メール地区で複数の有力シャトーを経営する、デスパーニュ家の所有です(コミック『神の雫』で有名になった、シャトー・モン・ペラ(Mont Péra)も同家の所有)。2003年以降は、ティボーとバザリーヌの兄妹が運営しています。ふたりの父であるジャン・ルイが1969年に引き継いだ当時、この地域の白ワインの品質はお世辞にも高いとは言えませんでした。しかし、ジャン・ルイはカリフォルニア州のロバート・モンダヴィに触発され、徹底的な品質改革を行った結果、注目されるようになったのです。シャトー名を冠したベーシックな赤白は、財布に優しい価格で、十分に楽しめるワインです。
トゥール・ド・ミランボーは、2001年から生産を始めたジロラット(Girolate)という特醸キュヴェにおいて、同地区産のワインとしては規格外の高みを目指しています(価格の高さも規格外です)。ヘクタールあたり1万本の密植畑で取れるメルロのみを使った赤、ソーヴィニョン・ブランとセミヨンを等量用い、新樽で発酵・熟成させた白は、ともに非常に高い評価を市場から得ています(いずれもAOCボルドー)。

©Château Tour de Mirambeau
シャトー・ティウレー
Château Thieuley
- 現在の所有者: マリー・クルセル、シルヴィ・クルセル
- ブドウ畑の面積: 83ヘクタール(赤が42ヘクタール)
- 品種構成(比率): セミヨン50%、ソーヴィニョン・ブラン35%、ソーヴィニョン・グリ15%(赤:メルロ70%、カベルネ・ソーヴィニョン14%、カベルネ・フラン14%、プティ・ヴェルド2%)
- 年間生産本数: 40万本
ラ・ソーヴ村(La Sauve)にあるこのシャトーを、1950年にアンドレ・クルセル(André Courselle)が購入した際、ブドウ畑はわずか6ヘクタールしかなく、植えられていたのは白ブドウのみでした。1972年に、醸造技術士である息子のフランシス・クルセルが引き継ぐと、白ワインの品質を飛躍的に高めつつ、規模の拡大をも図ります。地区を代表するシャトーのひとつになった今では、3代目にあたるマリーとシルヴィの姉妹が、経営と醸造の担い手です。今日では、白ブドウと黒ブドウの比率は、おおむね半々になっています。
近年の動きとして記すべきなのは、黒ブドウのプティ・ヴェルドの植樹です。毎年のように到来する酷暑のヴィンテージにおいて、爽やかさを赤ワインに与えるのを目的としています。クルセル家はまた、近隣にクロ・サン・タネ(Clos Sainte Anne)という畑も所有していて、そこで生産されているのは、AOCカディヤック(Cadillac)の甘口などです。

©Château Thieuley
シャトー・ド・レイニャック
Château de Reignac
- 現在の所有者: イヴ・ヴァテロ
- ブドウ畑の面積: 77ヘクタール(赤が75ヘクタール)
- 品種構成(比率): メルロ65%、カベルネ・ソーヴィニョン30%、カベルネ・フラン5%(白:ソーヴィニョン・ブラン80%、セミヨン10%、ミュスカデル10%)
- 年間生産本数: 35万本
アントル・ドゥー・メール地区のサン・ルベ村(St-Loubès)にありつつも、生産するワインのほとんどが赤という蔵です。起業家のイヴ・ヴァテロが、1990年に購入しました。ヴァテロは、右岸のトップシャトーたち、とりわけ当時勃興しつつあったガレージワインたちと、品質・スタイル面で渡り合える銘柄を生みだそうという、野心的な試みを開始します。ミシェル・ロランを醸造コンサルタントに招聘し、贅の限りを尽くして生産した赤は、早々に評論家ロバート・パーカーの目に止まり、高得点を獲得するようになりました。ブラインド・テイスティングにおいて、しばしば大物食いをするので知られています。
2002年ヴィンテージから生産を始めたバルテュス(Balthvs)は、超低収量のメルロを新樽で熟成させた最高級キュヴェです。現在の国際市場価格は約1万円で、アントル・ドゥー・メール地区産ワインとしては破格と言えるでしょう。少量生産される白ワインも、高い新樽比率で発酵・熟成させていて(他にアンフォラやコンクリート・エッグも使用)、力強い味わいです。

©Château de Reignac
4. アントル・ドゥー・メールのまとめ
円安、ユーロ高が常態になった昨今、EU圏ワインの値上がりは全般に甚だしく、高名な産地でお買い得品を見つけるのは非常に難しくなってしまいました。しかしながら、ヨーロッパに数ある銘醸地の中で、ボルドー地方はまだ、財布に優しい掘り出し物を見つけやすいエリアです(全体として供給量が多いため、現地での価格上昇が抑制されています)。アントル・ドゥー・メール地区は、その観点で狙い目でしょう。混ざり合う玉と石をより分ける必要はあるものの、日本まで輸入されてきている銘柄は、その時点で一枚のフィルターを通過してきています。普段使いの赤白として、おおいに楽しんでください。






