18世紀からシャサーニュ・モンラッシェを知り尽くした由緒あるドメーヌ
ガニャール一族はシャサーニュで1632年にはその存在が知られていた非常に由緒ある家系で、少なくとも18世紀初頭からワインを造っていた、とされています。このドメーヌは1960年に、両親から受け継いだ畑でジャン・ノエル・ガニャールがワイン造りをはじめたもの。1989年から娘のカロリーヌ・レスティメが当主となり、栽培・醸造から販売まですべてを統括し、シャサーニュ・モンラッシェの様々なテロワールを表現した素晴らしいワインを世に送り出しています。
「クラシックなワイン」が意味すること
ジャン・ノエル・ガニャールのワインは「クラシック」としばしば評されます。それはブルゴーニュの白ワインにまつわる様々なトレンドに流されることなく、あくまでもシャサーニュ・モンラッシェのそれぞれの畑のテロワールを素直に表現することに徹しているとも言えるでしょう。ドメーヌとしてのスタイルの以前にテロワールが存在しているのであり、「まずカイユレ(プルミエクリュ)を飲み、次にジャン・ノエル・ガニャールのワインを飲んでいる」という声が挙がるほどです。
その背景には、低介入のワイン造りがあります。栽培では、2014年からオーガニック認証をとり、現在はビオディナミを推進し、植物堆肥の有機肥料のみを使用しています。病虫害の対策は非常に合理的で、天気予報とブドウの生育具合から見てシステムから予測される結果をもとに対処していきます。また収穫もこの情報を元に時期を判断し、手摘みで行われています。丁寧な選果後、白ワインはブドウを除梗せずに全房のまま圧搾し、24~48時間置した後、上澄みだけを使用していきます。228リットルのオーク樽に移した果汁を天然酵母で発酵させ、マロラクティック発酵後、地下のカーヴでオーク樽にて熟成させます。新樽の使用は30%程度に抑えられ、オークの風味が非常に軽やかなのが特徴です。ワインは瓶詰めされる前にオーク樽で約 18 か月間熟成されます。
そのようにして生まれるワインは、果実の純粋な美しさと瓶詰数年後に開花するための特徴を備えていると評価されています。ワインに向けられる賛辞「フレッシュ感、ミネラリティ、力強い香り、果実味、鮮やかな酸、まろやか、しなやか、優れたバランス」。これらはテロワールの個性に対する賛辞であり、同時に18世紀からこの地に根を下ろす家系に向けられているものでもあると言えるでしょう。
また、レスティメは、シャサーニュ・モンラッシェという商業的に白のイメージが強い場所であっても、ピノ・ノワールに適した土壌の区画であれば、積極的に植え替えを行っていくという意欲的な生産者でもあります。「キュヴェ・レスティメ」と彼女の名前を冠したシャサーニュ・モンラッシェのルージュを見つけたらぜひ手に取ってみてください。
(インポーター資料より一部抜粋)