ソムリエ試験の一次試験は、教本、参考書、問題集があれば独学でも対策できる方もいるかもしれません。しかし二次試験となると、話は別です。「テイスティングは誰かに教わらないと無理」「スクールに通わないと合格できない」そう感じて、なかなか練習に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
確かに、テイスティングには正しい知識と経験が必要です。でも実は、工夫次第で一人でもかなりの部分を鍛えることができます。今回は、自宅でできる具体的な練習法を2つご紹介します。まずはできるところから始めてみませんか。
【目次】
1. その1:小瓶を使った「ブラインドテイスティング練習法」
● 準備するもの
● テイスティング練習の手順
● 比較テイスティングで精度を上げる
2. その2:小瓶がなくてもできる「グラスシャッフル練習法」
● テイスティング練習の手順
3. 得点しやすいコメントの取り方は、プロから学ぼう
4. 独学テイスティング練習法まとめ
1. その1:小瓶を使った「ブラインドテイスティング練習法」
準備するもの
- 小瓶(100〜200ml程度)
※小瓶はインターネットで容器の専門店で購入することができます。もっと簡単な方法はビタミンドリンクが入っていた小瓶をきれいに洗って使用するのも◎
- テイスティングコメント用のノートまたは記録できる用紙
- タイマー
テイスティング練習の手順
ステップ1:小瓶にワインを分けて入れる
試飲用にスーパーやワインショップでワインを購入したら、まずは小さなガラス瓶に小分けにします。このとき、ワインが酸素と触れ合って痛まないように、瓶の上すれすれまで入れるのがポイントです。次に小さな紙に「生産国・産地・品種・ヴィンテージ」を書き、折りたたんで瓶に輪ゴムでとめておきます。そのまま冷蔵庫に保管し、中身が分からない状態にしておきましょう。

ステップ2:ランダムに取り出してテイスティングする
練習するときは、瓶をランダムに取り出します。このとき重要なのが時間を意識することです。本番の試験では、コメントを選び、マークシートを塗りつぶし、そのうえで結論を導く…と非常にタイトなものです。タイマーを使って、1本あたり10分以内にコメントを記録する練習をしましょう。
外観・香り・味わいの順番で記録します。時間内にどれだけ的確なコメントが書けるかを意識することが、本番力を高めるうえでとても大切です。
ステップ3:答え合わせをする
コメントを書き終えたら、瓶に張り付けられた紙を取りはずして答え合わせをします。自分のコメントと実際のワインの生産国・品種を照らし合わせることで、自分がどこで間違えているのかが分かります。「この品種はもっと酸が高いはず」「樽の影響をもっと拾えるはずだった」という気づきが積み重なっていくと、テイスティングの精度は確実に上がっていきます。
比較テイスティングで精度を上げる
この練習で特に効果が高いのが、「比較テイスティング」です。例えば、次のような組み合わせで並べて飲み比べてみましょう。
- 白ワイン:色の淡いもの(ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング)vs. 色の濃いもの(シャルドネ樽熟成、ヴィオニエ)
- 赤ワイン:色の淡いもの(ピノ・ノワール、ネッビオーロ)vs. 色の濃いもの(カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー)
ワインは1種類だけ飲むよりも、比べることで力が付きます。理由は一つのワインを単独で評価するより、複数を並べることで「このワインは相対的に色が濃い」「酸が高い」という判断がぐっとしやすくなるからです。試験本番も複数のワインを評価する形式なので、比較する目を普段から鍛えておくことが非常に重要です。
2. その2:小瓶がなくてもできる「グラスシャッフル練習法」
小瓶を用意するのが難しい場合でも、簡単にブラインドで練習する方法を下記にご紹介します。
テイスティング練習の手順
ステップ1:複数のワインをグラスに注いでコメントする
2〜4種類のワインをグラスに注ぎ、外観・香り・味わいの順にコメントを記録します。このとき、グラスに付箋紙に何番か番号を振っておくと管理しやすいです。コメントを書くことは、この練習でも必ず行ってください。「なんとなく分かる」という感覚的なテイスティングから抜け出し、言葉で表現する力を鍛えることが、試験突破につながります。
ステップ2:グラスをシャッフルする
全てのコメントを書き終えたら、付箋紙をグラスの底に貼り換えて、グラスをシャッフルしましょう。

ステップ3:元の場所に戻せるかを確認する
シャッフルされたグラスを再度テイスティングし、「このグラスが最初の1番のワイン」というように、元の並びに戻せるかどうかを確認します。自分のコメントと照らし合わせながら、どのワインがどれかを特定できれば、テイスティングの再現性が身についている証拠です。
この練習も、コメントの精度を意識することが欠かせません。感覚だけで「これだ!」と当てにいくのではなく、「アルコールの高さ」「酸の質感」「タンニンのボリューム」など、具体的な根拠からワインを特定する習慣をつけましょう。
3. 得点しやすいコメントの取り方は、プロから学ぼう
ここまでご紹介した練習法で、テイスティングの感覚を磨くことはできます。しかし、「どのコメントが試験で得点につながるのか」「表現の優先順位はどこか」という点については、独学だけでは限界があります。試験には採点基準があり、書くべきコメントの型というものが存在するからです。
そこでおすすめしたいのが、ワインスクールの活用です。対面でのスクール通学が難しい方には、アカデミー・デュ・ヴァンの二次試験対策がおすすめです。オンライン講座という選択もあるので、遠方や忙しい方で通うのが大変な方でも、受講の選択肢が広いのがうれしいところです。
講座では、講師によるテイスティング解説を受けられます。試験に即したコメントの書き方や、得点を積み重ねるための戦略的な対策を学べるのは、独学にはない大きなメリットです。
一人での練習で感覚を磨きつつ、スクールで「試験に通じるコメントの型」を学ぶ…この二つを組み合わせることで、二次試験対策は大きく前進します。
4. 独学テイスティング練習法まとめ
二次試験のテイスティング対策は、決して「スクールに通わないとできない」ものではありません。小瓶を使ったブラインド練習やグラスシャッフル練習など、一人でもできる方法は確実にあります。大切なのは、毎回コメントを言語化することと、比較しながら飲むこと、そして時間を意識することの三点です。
それに加えて、スクールや講座を活用して採点基準に沿ったコメントの書き方を習得できれば、合格はぐっと近づいてきます。ぜひ今日から、二次試験突破に向けてワインと丁寧に向き合うところから始めてみませんか。
アカデミー・デュ・ヴァンでは、一流の講師陣による豊富な講座をご用意しております。
合格実績多数のJ.S.A.ソムリエ/ワインエキスパート受験対策講座を是非ご検討ください。






