【永久保存版】シャルドネとは?特徴からおすすめワイン産地5選を徹底解説

ワインを飲み始めるとよく耳にするのが、 ぶどうの品種名。特に白ぶどうで最も有名なシャルドネのワインを飲む機会は一際多いのではないでしょうか。

「白ワインの女王」と呼ばれ、世界中で栽培されているシャルドネ。産地や醸造方法でも異なるキャラクターになり、バラエティ豊かな味わいがシャルドネの魅力です。

最重要品種であるシャルドネを押さえることは、ワイン通への必須条件ともいえます。

本記事ではシャルドネの特徴や主要産地ごとのワインのスタイル、シャルドネに合う料理から選び方など押さえておくべきポイントを解説していきます。この記事を読み終わる頃には、あなたもシャルドネ通になっていることでしょう。

本記事は、ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」が監修しています。ワインを通じて人生が豊かになるよう、ワインのコラムをお届けしています。メールマガジン登録で最新の有料記事が無料で閲覧できます。


【目次】

1. シャルドネが「白ワインの女王」と呼ばれるわけ
 1.1 シャルドネとは?
 1.2 ぶどうの特徴と適した産地
 1.3 醸造方法で七変化するスタイル
2. シャルドネの主な産地
 2.1 フランス
 2.2 カリフォルニア
 2.3 チリ
 2.4 オーストラリア
 2.5 日本
3. シャルドネに合う料理
4. シャルドネの値段と選び方のポイント
5. まとめ


1. シャルドネが「白ワインの女王」と呼ばれるわけ

1.1 シャルドネとは?

シャルドネはブルゴーニュで生まれた白ぶどう品種です。研究の結果、ピノ・ノワールとグーエ・ブランという品種の自然交配であることが分かりました。高貴なピノが片親というのは、そのポテンシャルの高さを思えば納得という感じですよね。

辛口白ワインになることが多いですが、スパークリングデザートワインにも使われる万能選手。 ぶどうの品質により、安価なものから何十年も熟成する銘酒まで造ることもできます。

風味としてよく使われるワードは、ずばり「ニュートラル」。品種由来の個性的な香りを持たないのが特徴です。それゆえ、以下で解説するように栽培地や醸造方法によって大きく味わいが異なります。

いわば個性がないことが個性。だからこそ誰にも嫌われず、いい意味で「飲みやすく」、世界中で愛される品種となったといえるでしょう。

1.2 ぶどうの特徴と適した産地

多様な気候で育ち、環境への順応性が高いシャルドネ。ただし萌芽が早いため、春霜の被害にあうリスクがあります。熟すのも早いので、温暖な場所で栽培する場合には、酸が落ちすぎないように注意が必要です。

とはいえ病気にも比較的強く、とても栽培しやすい品種といえます。安定した収量が得られ、質と量とのバランスが取りやすいことは栽培者にとって大きなメリットです。

さまざまな土壌に適応しますが、特に粘土石灰質土壌を好むと言われています。粘土と石灰に覆われたブルゴーニュの丘から傑出したワインが生まれるのも、さもありなんというわけですね。

その万人受けする味わいも功をなし、栽培面積は21万ヘクタールとワイン用品種で世界第5位、白ぶどうではスペインの地品種アイレンに次ぐ第2位(※OIV 2017)。フランス、イタリア、スペイン、アメリカ、オーストラリア、チリを始め41カ国と幅広い国で栽培されています。

栽培地の気候によって、一般には以下のようにフルーツの風味が変わってきます。

  • 冷涼な地域:林檎や梨など青い果実や柑橘の香り主体
  • 温和な地域:白桃やメロンなどストーンフルーツ主体
  • 温暖な地域:バナナやパイナップルといった熟したトロピカルフルーツ主体

ぶどうの熟し方によって、ワインの主体となる香りが変わってくるというわけですね。

1.3 醸造方法で七変化するスタイル

独自の強い風味を持たず、比較的アルコールが高く果実感のあるシャルドネは、新樽を含め樽での醸造にも適しています。

ステンレスタンクで発酵・熟成させれば、ぶどうの風味をそのまま生かしたフレッシュなスタイルに。樽発酵・樽熟成させれば、バニラやトーストの風味を持つコクのあるワインが生まれます。

澱と接触させて熟成すれば、酵母由来の複雑な風味を加えることもできます。

さらに、マロラクティック発酵(MLF)をするかどうかも味わいを決めるポイント。MLFをすると、酸味がまろやかになり、滑らかな質感のバターのような風味をプラスすることができます。
つまり、真っ白なキャンバスに絵を描くように、造り手の思うがままにできるというわけです。

最良のワインは熟成によりナッツやキノコのようなえも言われぬ高貴な香りを呈するように。
環境への高い順応力、ブルゴーニュ出身という確かな出自が生むポテンシャルの高さ、多様なスタイルといった数々の美点が、シャルドネが「白ワインの女王」たるゆえんなのです。

2. シャルドネの主な産地

2.1 フランス

シャルドネの故郷ブルゴーニュ地方は、その傑出した辛口白ワインでシャルドネの名声を高めている本家本元。白ワインはほぼシャルドネから造られ、栽培面積はブルゴーニュ全域のぶどう畑の約半分を占めています。

特に心臓部であるコートドールは、世界で最も高価でワイン愛好家垂涎のワインを生み出す、まさに「黄金の丘」ムルソーモンラッシェなどが有名です。

特級畑や1級畑のシャルドネは、ストーンフルーツの香りに樽由来のクリーミーな風味が調和し甘美。驚くほど複雑で熟成のポテンシャルも高く、シャルドネの底力を見せつけてくれるようなワインが綺羅星のごとくひしめいています。生産量の少なさと需要の高さから目を向くような高値&人気のものは手に入らないのが難点ですが……。

また一口にブルゴーニュといっても、スタイルはさまざま。

北部の冷涼なシャブリでは、オークはあまり使わず、細身でキリリとしたスーパーモデルのような極辛口スタイル。牡蠣殻を含んだキンメリッジ土壌という有名な土が生み出す鋼鉄のようなミネラルと酸が効いた、柑橘風味の爽やかなスタイルが造られています。

南部のマコン地方のシャルドネは、より果実味豊かでフルボディ。おおらかで親しみやすいスタイルで、コスパがいいワインが多いので狙い目です。

忘れてはいけないのが、シャルドネはスパークリングワインの原料としても重宝されること。シャンパーニュ地方はその筆頭。シャンパーニュは主にシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノムニエから生産されますが、シャルドネ100%の「ブランドブラン」も人気です。例えばサロンなどは、シャルドネ100%から造られる極上のシャンパーニュです。

2.2 カリフォルニア

新世界のシャルドネといえば一番にカリフォルニアが思い浮かべる方も多いでしょう。実は、1960年にはわずか40haしか植わっていなかったというから驚きです。1980年代からカベルネと並び二大人気品種となり、栽培面積も激増。今では白黒合わせてもトップの生産量(3.8万ha/2017年)を誇っています。

栽培地域はカリフォルニア全域。ナパソノマなどの高級産地から、内陸部の安価なワインを生むセントラルヴァレーなど、価格もスタイルも様々ですが、基本的には高い日照量から生まれる果実味豊かなスタイルが基本です。

ワインのスタイルも時代とともに変わりました。かつてはフルボディでアルコール度数が高く、ヘーゼルナッツやバターの新樽風味のワイン一辺倒のイメージが強かったカリフォルニアのシャルドネ。
今世紀に入ってからはワインのスタイルも多様化しています。最近では、よりフレッシュな果実を得るために早めに収穫したり、樽使いを控えたりするなど、酸の引き締まったエレガント路線のワインも増えてきました。

特に海風と霧の影響を受けるロシアン・リヴァー・ヴァレーロス・カーネロスなど冷涼な地域からは、「アメリカのワインは重たくて好みじゃない……」と思っている人もきっと目を瞠るに違いない素晴らしいシャルドネが生まれています。

2.3 チリ

2015年、日本の輸入ワイン市場でチリがフランスを抜いたニュースで沸きました。その後も6年連続でトップに君臨し、日本で現在一番飲まれているのがチリのワインです。

牽引するのは輸入ワイン売上容量No.1のアルパカをはじめスーパーやコンビニで手頃な価格で手に入るワイン。ラベルにシャルドネ、カベルネなど品種名が表示されたヴァラエタルワインが主で、安ウマかつ味もラベルもわかりやすいのが人気の秘訣です。

低価格帯のチリのシャルドネはフレッシュでフルーティー、ごくごく飲めてしまうようなスタイル。一方、近年脚光を浴びているのが、冷涼な産地から造られるプレミアム・シャルドネ。沿岸部のカサブランカ・ヴァレーやチリでは珍しい石灰質土壌を持つ北部リマリヴァレー、南部のイタタビオビオといった高緯度の涼しいエリアから上質なシャルドネが生まれています。
ぶどう栽培に理想的な気候を活かしてオーガニック栽培もさかんです。

新鮮な果実味だけでなく複雑味を備えたワイン造りに精を出しているチリ。安ウマワインだけでチリのシャルドネを語るのはもったいない!

2.4 オーストラリア

ヨーロッパ大陸がすっぽり入るほどの広さを持つオーストラリア。その特徴はなんといっても多様性にあります。

シャルドネはカベルネ、シラーズとともにオーストラリアの三大品種。シラーズに次ぎ栽培面積2位を誇り、オーストラリア全土で栽培されています。

ワインのスタイルも実にバラエティ豊か。果実味を活かしたクリーンでフルーティーな味わい&わかりやすいラベルの安価なブランドワインで一世を風靡しましたが(代表格は「イエローテイル」)、個性的で上質なワインも実はたくさん造られています。

プレミアム産地として有名なのは、冷涼産地ヤラ・ヴァレータスマニア、温和なアデレード・ヒルズなど。温暖な西オーストラリアのマーガレット・リヴァーも高級シャルドネの産地です。これまでビッグ・ブランドの陰に隠れて日の目を見なかった地域性や多様テロワールに現在注目が集まっています。

そういった中〜高価格帯のシャルドネも、1980年代頃は、トロピカルフルーツやバターのように果実味豊かで新樽風味の強いスタイルが一般的でしたが、今は果実味を抑えてオークも控えめにした(もしくは使わない)繊細なスタイルが主流。

自然派ワインも増えています。まさに多様な魅力に溢れているのがオーストラリアのシャルドネなのです。

2.5 日本

そして最後に日本ワインを見ていきましょう。
日本の白ワインといえば甲州が有名ですが、アメリカ系品種やヨーロッパ系品種からも優れた白ワインが生み出されています。

甲州、ナイアガラ、デラウェアに注ぐ4位の生産数量を誇り、ヨーロッパ系の白ぶどう品種では最も多く生産されているのがシャルドネ。本格的な栽培が始まったのは1980年代、日本でもヨーロッパ系品種を垣根栽培して欧米に負けないワインを作ろうという機運が高まった時運でした。
とはいえ本州以南は梅雨、秋の長雨、台風と、海外の主要産地に比べて生育期の雨が多く、ヨーロッパ系品種の栽培には多大なる苦労を強いられる日本。比較的雨が少なく水はけが良い場所を選んだり、垣根のフルーツゾーンや房周りに雨よけを施すなど日本人ならではの細やかな栽培管理を凝らし、その品質向上に全力を注いできました。

今世紀にこ入ってからは小規模生産のワイナリーも増え、息の長いブームが続いている日本ワイン。現在は長野山形山梨、そして熊本大分などからも卓越したシャルドネが生まれ、国際的な評価も高まってきています。

3. シャルドネに合う料理

ワインのタイプによって様々なお料理に合わせることができます。すっきりしたタイプは前菜や魚介にぴったりですし、コクのあるシャルドネなら鶏肉など白身のお肉まで幅広く合わせることが可能。樽を使ったクリーミーな口当たりのワインは、バターやクリーム使ったお料理にもよく合います。

4. シャルドネの値段と選び方のポイント

これまで見てきたように、生産地もスタイルも多種多様なシャルドネ。値段も数百円から数十万円までピンキリ。よりどりみどりすぎて、逆にどれを選べばいいかわからない……と迷ってしまう方も多いでしょう。
ワインショップで購入する際におすすめなのは、予算とシチュエーション、味わいのタイプ(すっきり/ふくよかなど)をイメージしておくこと。

プロに相談する際も、「自宅用にシャルドネのワインを買いたいのですが、3000円までで酸のキリッとしたすっきりしたタイプはありますか」「ブルゴーニュのワインが好きな知人に、5000円の予算でシャルドネの白ワインをプレゼントしたいんです」などなど具体的に相談してみることをおすすめします。より精度の高い選択肢を返してくれることでしょう。

5. まとめ

本記事では、シャルドネの特徴や主な産地、そして料理とのマリアージュや選び方をご紹介してきました。
知名度も高く美味しいワインが多いシャルドネは、様々なシーンで活躍してくれる優秀なぶどう品種。ぜひ味方につけて、ワインライフを楽しみましょう!

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