浅妻千映子のワインレストランvol.3〜フランスを感じるレストランー『レフ アオキ』&『ソーセ』

レストランを極めるライター浅妻千映子が、毎回、ワインが充実したおすすめレストランを紹介します。そろそろ、おいしいワインと食を求めて、旅心がうずいている皆様、まずは、フランスの風を感じるレストラン@東京の誌上体験はいかがでしょうか。いずれも新店、ワインのチョイスも秀逸です。

文・写真/浅妻千映子 (写真協力:レフ アオキ、ソーセ)


【目次】

1.きょうだいの絆を店名に込めた『レフ アオキ』
2.料理が運ばれるたびに、思いはフランスへ
3.ボルドー、ブルゴーニュだけじゃない、地方のワインの底力
4.ソースがメイン!のレストラン『ソーセ』
5.味わいしっかり、でも重くない。素材を生かすソースに、ワインが進む!
6.フランス、そしてフランスの地場品種のワインにフォーカス


1.きょうだいの絆を店名に込めた『レフ アオキ』

この秋、2店の、驚くようなフランス料理店がオープンした。

ひとつ目は、銀座の歌舞伎座近く。アンティークのドアが印象的で、中に入ると奥に細長く伸びたカウンターが見える。出迎えてくれるのは、サービスを担当している青木三代子さんだ。すらりとしたボブヘアの似合う女性で、パリの街を颯爽と歩いていそうな、キリッとした表情をする。

シェフは青木誠さん。ご夫婦かと思いきや、実は二人は姉弟。三人きょうだいで、間にいるもう一人はなんとあの「銀座 鮨青木」のご主人なのである。
そして、「なんと」と言いたくなることがもうひとつ。この姉弟は、ほんの2年前まで、13年間もパリでレストランをやっていたのだ。帰国し、もろもろの準備を終え、今年の9月にこちらをオープンさせた。

言い遅れてしまったが、店名は「レフ アオキ」。フランス語だと「レフレール アオキ Les Frères Aoki」となるそうで(LEFは、Le Frèresの略)、意味は「青木きょうだい」。店名がそのまま2人、いや、3人の絆を表している。

それだけ長くパリで店をやっていたとなると、この店でどんな料理が出てくるのか、そしてどんなワインを出してくれるのか、非常に気になるところ。パリのレストランのワインリスト事情も知りたくなる。

そんなことを思いながら席に着くと、三代子さんからクレマン・ド・ロワールが注がれた。シュナンブランを使ったこの泡が、私は大好きだ。少し硬い印象で、背筋が伸びるこの感じ。もったりしないで切れ上がる後味が気持ちいい。

ヴァンサン・カレムVincent Carem のキュヴェ・テ

 

2.料理が運ばれるたびに、思いはフランスへ

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