連載コラム

連載コラム:伊東道生の『<頭>で飲むワイン 』 Vol.78 2017.12.15

~年末年始、リーズナブルなシャンパーニュ~

アカデミー・デュ・ヴァンでもシャンパーニュの会が開催されますが、RVF誌も、年末年始にむけての恒例のシャンパーニュ特集です。実は先月号でもシャンパーニュ特集があり、こちらは40ユーロ以下のお買い得シャンパーニュなので、まずはその情報を。

試飲は372種、そこから83種を選び出しています。評価は20点満点ですが、最低は12.5点、最高点は16.5点です。

さてお値段ですが、最高価格の40ユーロは、Pol Roger brut Reserve です。最低価格は14.80ユーロのThevenet-Delouvin brut Reserve、また15ユーロで、J.M.Goulard brut Esprit Octavieです。前者は14点、後者は15点の評価です。

まずは、最高得点(16.5点)の3つ。Egly-Ouriet brut Premier cru Les Vignes de Vrigny、Benoit Lahaye brut Rose de Marceration 2014(なぜかロゼでミレジメ)、そしてPol Rogerです。

16点は、Ayala brut Majeur、Deutz brut classic、Henin-Delouvin brut Grand cru 2012、 Libert-Fils brut Grand cru Blanc de blancs Perle、 Piolot Pere et fils brut Nature Come des Tallants の5つ。

さて、例によって問題です。Pol Rogerが40ユーロで、次は39ユーロです。その次は32ユーロ、31ユーロです。残りは、すべて20台です。30台の2つは、上のPol Rogerを除く7つのうち、どれでしょう?

正解は・・・Deutzが 39ユーロです。ネットでは5000円前後ですね。Benoit Lahayeが32ユーロ、 Ayalaが31ユーロで、前者は7000円、後者は3000-4000円くらいです。元値と、ずいぶん異なります。これからするとDeutzはお買い得ですかね。個人的には好きです。Ayalaもしばしば安売りをして、3000円台買えます。ここではエノローグであるCaroline Latriveが10年前からメゾンを近代化、ドサージュも少なくなりました。たしかに以前とは異なっています。コスパがいいので、常飲みシャンパーニュの一つです。

ところで、日本での価格イメージからして、Egly-Ourietを回答にした人もいるのではないでしょうか。しかしRVF誌での価格は26ユーロです。普通安くても、5000円以上はしますから、どこかで、ピンハネされている?と勘ぐりたくなります。Deutzの39ユーロとEgly-Ourietの26ユーロが同じ、いやそれ以上の価格、というのはどういうものなのでしょう。ちなみに、よくお目にかかるDelamotte brutは30ユーロ(15点)です。これも5000円以下で手に入ります。同じく15点で良く目にするDrappier brut Carte d’orは31.75ユーロですが、時に3000円台でも手に入ります。生産量も関わってくるのでしょうが・・・。

少々古いですが、2015年にRVF誌はヴィニュロンvigerons、つまり葡萄栽培者のシャンパーニュ、まあいってみればレコルタンの特集をしていますが、そのとき、ナンバー・ワンはJacques Selosseで、第二位がEgly-Ourietでした。そこでの情報ではドメーヌとしては10万本を生産し、Grand cruは酒屋の段階で42ユーロ、blanc de noirsが100ユーロとなっていましたので、premier cruは、たしかにそれくらいの値段かな、と。

大手メゾンのPol Rogerは年間90万本、Deutzは165万本、Ayalaは57万5千本、Delamotteは45万本、Drappierの105万本に対して、Benoît Lahayeは4000本(但しドメーヌ全体としては3万8千本)、Egly-Ourietのpremier cruは2万本です。またBenoit Lahaye の2014年のロゼはきわめて力強く、ピノ・ノワールの香り高く、ビオディナミによるエネルギーに満ちている、とかなりの高評価です。再び価格の話ですが、16点のHenin-DelouvinはNMでネットで5000円前後。2012のグラン・クリュはありませんでした。お値段はなんと20.20ユーロです。しかし、生産量は少なく、3930本と。ちなみに、Moet & Chandon Brut Imperial(14点)は年間2500万本と桁違いです。RVF誌での価格は28ユーロです。

RVF誌にはご贔屓がありまして、数年前まではAgrapartで、先のヴィニュロンの評価では第三位でした。おかげで密かに楽しんでいたのに、高騰するわ、品薄になるわ、えらい被害をうけました。最近はAR Lenobleがご贔屓になっています。2018年のRVFガイドブックでは二つ星を獲得しています。brut Intenseが15.5点で28.60ユーロ。わりと日本でも出回るようになり、価格も3000円台、時にそれを切るときも。年間32万本。30ユーロ以下のシャンパーニュの参照枠になるとの評価です。

その他、コラムで扱っているドメーヌは、Marlene Delong Brut Cuvee privilege。14.5点で22ユーロ、年間1万7千本。シャルドネに秀でているという評価です。Ayalaと同じくここも女性エノローグ。

同じく女性のSophie Mussie-MileseiはGuy Meaで活躍。Brut Nature Premier cruは14点で22ユーロ。2500本しか生産していません。まあ他のキュベもあるのでしょうが、そんなに少なくて商売になるのか、と心配です。Guy Meaとは彼女の祖父で、2012年以来父Jean-Louisとともに働いています。ここ最近の進歩はめざましい。

Etienne Calsac Extrabrut Nlan de blancs Premier cru L’Ecapee Belle。15点25ユーロで、2011年からの営業でアヴィーズのスターの一人。こちらは男性です。2011年からソレラ・システムを採用、値段がどんどん上がっているので、今のうちに買っておくべし!年間7000本。

最後は、Piollot Pere et fils Brut Nature Come des Tallantsで、16点、23ユーロ、年間1万本。ここを仕切るRoland Piollotは5代目。ビオディナミです。

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