連載コラム

連載コラム:佐藤くらら陽子のブルゴーニュ日記 Vol.06 2016_06_08

皆さんこんにちは、ブルゴーニュより佐藤くらら陽子です。

ニュースでパリをはじめフランスの地方の洪水が伝えられていますが、6月というのに雨と曇りが続き、いまだに上着が離せない毎日です。
ブルゴーニュは洪水の被害はないのですが、畑の天候被害が心配されています。
まず、雨が続くと畑での作業は滞ります。ブドウの樹の手入れができないことにより、湿気によるカビの病気や虫の発生など様々な弊害が懸念されます。
私の研修先のサヴィニィ・レ・ボーヌの畑は4月末の遅霜の被害に加え、この長雨による天候被害で、かなりの打撃を受けています。実情、畑での作業がストップしている状態です。
その他にも、ボージョレ地方では5月末に雹が降り、ブドウの葉に穴があくという被害がニュースになりました。(葉に被害が及ぶと光合成ができないのでブドウの収穫に打撃を与えます。)
一日も早く、私も太陽の光を浴びたいと思っています。

そのような中、先月末にブドウの栽培および、ワインの醸造技術に関するレポートの提出と、最終口頭試験がありました。ワイナリー/ドメーヌの経営分析、ブルゴーニュ全体の基本分析及び研修先のサヴィニィ・レ・ボーヌの栽培醸造に関する法的規定のまとめ、生態系と植物衛生に関するまとめ、畑・醸造の年間作業カレンダー、欠陥ワインの要因・対処法などなど、30ページにわたるレポートを書き上げました。
その翌週にそのレポートに関しての40分に及ぶ口頭試験がありました。フランス語での口頭試験は今まで何度もこなしてきましたが、最終試験となるとかなり緊張しました。
そして、結果は無事に合格!昨年9月の研修から数々の試験がありましたが、全て一発合格!フランス人をはじめ仲間の多くが再試となっている中、自分では大満足の結果となりました。
これで、晴れて、醸造・農業に関する資格取得となります。
テスト終了の翌日は、私のクラス(醸造学)と醸造責任者のクラスとの合同パーティーが学校のテラスで行われました。クレマン・ド・ブルゴーニュで乾杯です!
あっという間の学生生活でしたが、畑やドメーヌでの仕事、学校での勉強を通し想像以上に沢山の知識を習得できたと思います。(皆さんに早くお伝えできたらと思います!)
私のクラスは日本人2人、中国人1人とアジア人3人、その他はフランス人で始めは不安でしたが、仲間に助けられました。
彼らはそれぞれ、就職先を探していますがなかなか厳しいのが現実です。特に今年のブルゴーニュは天候不順によるブドウ畑の被害により、働き手の需要が減少しています。季節労働者としての契約を結んだり、就職をあきらめ醸造学の勉強を続けたり、この先ばらばらになります。寂しいですが、皆の今後の活躍に期待したいと思います。

そして、私の中での嬉しいニュースがもう一つありました。
サヴィニィ・レ・ボーヌの「メゾン・パリゴ・リシャール」と「ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリエール」で働いている日本人カップルの結婚式に出席する機会がありました!
フランスの結婚式は土曜日に市役所に行き、市長の前で結婚の書類にサインをし、市長に認めてもらうというのが一般で、その場に親戚・友人などが立ち会います。
サヴィニィの市役所の中に入るのは初めてだったのですが、なんとも、驚いたのはサヴィニィの市長です。年は50歳あたりの女性の市長なのですが、スーツを着るわけではなく、普段の洋装に頭に大きな赤い花をつけ、一般の参加者の一人かと思ってしまいました。
式の始まる前に、トリコロール(フランスの三色国旗の赤・白・青)のたすきを掛け、ようやく市長とわかる洋装になりました。式は30人も入りきらないような部屋に大きな机が置いてあり、机を挟んで市長と新郎新婦が立ちます。市長は冗談交じりに二人のサヴィニィで生活するに至るまでの履歴を読み上げ、書類にサインを求めます。結婚宣言、指輪の交換などあっという間でしたが、何ともほのぼのとした結婚式でした。
その後は、新婦の仕事場のドメーヌ・シャンドン・ド・ブリエールのシャトーのあるお庭での披露パーティーのため、皆で歩いて移動です。(村が小さい利点です!)
ドメーヌのシャトーとお庭はとても立派で、新郎新婦の写真には最高のシチュエーション。バラの花も綺麗に咲いていて、参加者の犬も子供も大喜びです。
そして、ワイナリーで働いているお二人の結婚式だけあり、新郎の勤め先のクレマン・ド・ブルゴーニュが山のように冷やされ、そのあとに新婦のドメーヌのマグナムワインが振る舞われるという、大盤振る舞いのパーティーとなりました。

6月のお天気の回復を祈りつつ、畑をドライブしながら様子を見ていこうと思います。
ボーヌは、観光シーズン到来で賑わっています。

ではまた!

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