連載コラム

連載コラム:佐藤くらら陽子の「ブルゴーニュ日記」 Vol.17 2018_03_23

ブルゴーニュより、こんにちは、佐藤くらら陽子です。

3月のフランスはお天気が不安定。「ジブレ・ド・マルス」という「3月のにわか嵐」といわれる春先の風やあられを伴う雨の天気です。今年のブルゴーニュは2月の後半に久しぶりに10センチを超える積雪。通常は雪が降っても積もるまでに至らないのですが、私はマイナス10度を初めて体験しました。子供たちは大喜び、そして温かった冬の畑には良い寒さとなりました。今はジブレの不安定なお天気の中、春の兆しとして太陽の光の変化や、日が伸びているのを感じている毎日です。

畑の様子は枝もやしの煙が至るとこで立ち上っていた2月から、「パリサージュ」という畑の杭や針金の調整を行いながら畑を整える作業に移り、剪定が終わった枝を針金に沿わせて寝かせる「アタッシャージュ」の誘引作業が行われています。縦に伸びている去年の枝を折れないように横に倒していく手作業となり、背中を丸くしながら作業をしているヴィニュロンが畑にポツポツと見えます。

ブドウの蕾も日々大きくなっています。10度を超えた日から「モントル」という樹液が上がり、ブドウの涙として冬眠から生き返った様子を見ることができます。

ブルゴーニュには大きな慈善ワインオークションが2つあります。一つはその年の新酒を競り落とすその年のワインの価値を評価する世界的に有名な11月の「オスピス・ド・ボーヌ」のオークション。これは。ボーヌの街をあげてのお祭りです。そして、もう一つはコート・ドールの「ボーヌ」に対する「ニュイ」の「オスピス・ド・ニュイ」のオークションです。収穫年を越した3月に行われるこのオークションは、コート・ドールの中でボーヌの次に大きいニュイ・サン・ジョルジュ村で行われます。年を越した競りにかけられるワインもマロラクティック発酵中のものや、醗酵終了したてのものになります。オスピス・ド・ボーヌ同様に病院の横にあるオスピス・ド・ニュイのカーヴで競りにかけられるワインを試飲でき、11月のオスピス・ド・ボーヌよりワインらしい味わいではあるものの熟成中のピチピチワインを味わいました。やはり2017年は天候や収量にも恵まれたため、味わいもしっかりとしてうまみの要素が凝縮されていて、今後楽しみなワインとしてのポテンシャルがあると感じました。

オスピス・ド・ボーヌに比べ競り落とされる樽の数も少なく、規模も小さいのですが、オークションの会場はクロ・ヴジョになります。2018年は143樽で合計1726000ユーロ。昨年に比べると樽の数も多く(昨年約90樽)高額となりましたが、例年に比べると落ち着いた価格に落ち着きました。

そして、今年の3月は2年ごとに行われるプロのワイン業者むけの「グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュ」というワイン見本市がありました。一週間かけて日ごとにシャブリとオーセロワ地区、コート・ド・ボーヌ地区、コート・ド・ニュイ地区、コートシャロネーズ地区、マコネ地区にわけての試飲会が大きな会場で開かれ、世界各国からワイン業界者がボーヌに集まりました。ボーヌのシーズンの開始ともなるこのイベントで、内池先生や楠田先生にお会いすることができました。アカデミー・デュ・ヴァンの先生方にお会いするとピシッと身がしまります!

お天気雨の中に虹が見えるボーヌ。朝市には季節の始まりをしらせる白アスパラが出始めました。春の風を感じつつ…。

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