連載コラム

連載コラム:佐藤くらら陽子のブルゴーニュ日記 Vol.12 2017_03_16

春の訪れが嬉しいブルゴーニュより、こんにちは、佐藤くらら陽子です。

ようやく温かい春の光がとどき始めたブルゴーニュです。
夏に向けて毎日3分から5分ほど日が伸びています。
2月までは大学に行く朝が真っ暗でしたが、ようやく明るくなってきました。
太陽の光はボーヌの街やブルギニヨンを陽気にし、カフェのテラスには人が戻り
始め、ようやく街がにぎやかになってきました。
ボーヌの土曜の朝市も、春の野菜の白アスパラやイチゴ、色とりどりのお花が見
られるようになり、活気が戻ってきました。
なんと言っても、一人で過ごす冬が長く感じていたので、嬉しい限りです!
もちろん、畑にも春が訪れています。
ブドウの樹も動き始め、剪定された枝先からクルールと呼ばれるブドウの涙(樹液)
がしたたり、つぼみが膨らみはじめ、蜂や虫たちも現れ、日々変化が見られます。
今の畑は色々な作業を同時に見ることができます。
剪定が遅れている畑では急ピッチで剪定作業が行われ、冬の風物詩の枝もやしの
煙がいまだに立ち上っています。
また、パリサージュと呼ばれる畑の杭や針金を修正する作業が完了し、これからの
季節に向けて準備が整った畑では誘引作業が始まり、新しい苗木の準備が揃った
ところでは植え込みが行われています。
サビニー・レ・ボーヌのシモン・ビーズは2月の中旬に剪定が終了し、その1週間後
に3日間かけて2015年のワインのビン詰が行われました。
収量は少ないものの、好天に恵まれた熟度の高いブドウから作られたワインなので、
果実味が凝縮し、ブルゴーニュらしいミネラル感のあるワインに仕上がり、瓶詰作業
の間にちょっとだけ味見したワインに感動しながら、ボトルに詰められるワインを
見守りました。(私の収穫した年のワインです)
そして、2月末には2週間の冬のバカンス。フランス人はステイタスとしてスキーを
たしなむそうで、ブルギニヨン達はスキーに出かけていきました。
(残った私は、スキー場天気予報を眺めるだけでした!)
そして、シモン・ビーズでは今月から誘引作業に入りました。
剪定をしたブドウの枝を今年の成長のために杭に張ってある針金に枝を寝かせていく
作業です。
この作業は私にとって2年目、当主の千砂さんが手がけているサビニー・レ・ボーヌ
の1級畑セルパンティエールをお手伝いしています。
剪定されたバゲット(長枝)とクルソン(短枝)のバランスを見ながら、隣のブドウ
の樹の枝とかさならないように左右どちらに寝かせるかを考え、新芽がまっすぐ伸び
るように導きます。
作業は畑に私一人だけなので、孤独なのですが、ブドウの樹と話をしながらのんびり
作業を楽しんでいます。
そして、畑で一番困るのがトイレです。
夏の収穫の時期や葉が伸びている畑では、ちょっと隠れて女子でもどうにかなるも
のなのですが、(と言っても私はまだしたことはありません!)今の畑は枝しかあ
りません。
それも、剪定後の畑で細い枝が一本伸びている状態。隠れる所も影もありません。
平地の畑で作業しているので、斜面で作業している人達からは丸見えです。
畑で働く女友達に話しても、「誰も見てないから大丈夫だよ!畑の栄養!」と言わ
れるのですが、今の所、私は作業終了まで我慢をしています。
その点、男の人は堂々と畑に栄養をあげているので、こちらが恥ずかしくなります。
(この光景もだいぶ慣れてきました!)
いずれにしても、見渡す限りブドウ畑なので鳥の声を聴きながら、トイレの事は忘
れて自然を感じながら作業をしています!
そして、現在、千砂さんは出張で海外を回られています。
東京のアカデミー・デュ・ヴァンでもセミナーが行われます。
千砂さんが実施されているビオディナミならぬビーズディナミのお話とサビニーの
お話が聞けるかと思います。ご期待ください!

それでは!また!ブドウの樹の成長を楽しみにしつつ

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