連載コラム

おおくぼかずよの「男女の友情は成立するか?それはさておき日本酒の話」 Vol.02 2017_08_18

いよいよ今年も夏が到来しました!すでに避暑にお出掛けになっている方もいらっしゃるようですね。暑さが本格的になってくるこの時期は、海外へのお土産としての日本酒のご相談が多くなってくる時期でもあります。日本酒は好きでよく飲むけれど、どうやって選べばいいの?日本酒を味わう楽しみだけではなく、是非選ぶ楽しみも知って頂きたい。そこで今日は日本酒ビギナーの方向けに、1番簡単な日本酒ラベルの読み方について。

ワインは産地とブドウ品種で分類されるとしたら、日本酒は原材料、製造方法の違いにより「特定名称酒」と「特別名称酒以外」に分類され、その特定名称酒は次のように8つの呼び方があります。

「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」「純米酒」「特別純米酒」「大吟醸酒」「吟醸酒」「本醸造酒」「特別本醸造酒」

この特定名称酒名、実はとても簡単な組み合わせから出来ています。

【チェックポイント1:原材料の違い】日本酒をお選びになる場合、まずは原材料を確認します。原材料欄に「米、米こうじ」のみの記載であれば醸造アルコールが入っていません。これらは「純米」と呼ばれるタイプです。米本来のふくよかな味わいが特徴で、ラベルに「純米」の表記があります。

「米、米こうじ、醸造アルコール」と記載されているものもあります。醸造アルコールとは、サトウキビやでんぷん質物を原料とした蒸留酒のこと。醸造アルコールは香味の調整、酒質の淡麗化などを目的として添加され、香り高く、軽快な味わいになります。

【チェックポイント2:精米歩合の違い】続いて、精米歩合の欄を見ます。精米歩合とは、日本酒につかわれる玄米の外側を磨き、内側の白米の部分の割合をパーセンテージで表したものです。「精米歩合70%」とは、外側を30%磨き、米の内側70%で造られた日本酒ということです。

米の外側には脂質やタンパク質などが多く含まれていて、それらが多過ぎると雑味や香りのバランスの悪い酒になる場合があります。米を磨いていくことで日本酒はすっきりとした味わいになり、磨かないものは日本酒ならではの濃醇さを楽しめます。

この精米歩合に応じて日本酒の特定名称名が変わります。大吟醸酒は精米歩合の規定が50%以下となっています。60%以下を吟醸酒、70%以下を本醸造酒と分類します。(「純米酒」には、精米歩合による規定はありません。)

特定名称酒はある一定条件のもとに名乗れますが、まずはこの2つのチェックポイントの組み合わせを覚えておけば酒販店や飲食店で日本酒を選べるようになります。

①純米グループ
「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」「純米酒」「特別純米酒」

②NOT純米グループ
「大吟醸酒」「吟醸酒」「本醸造酒」「特別本醸造酒」

③精米歩合50%以下「大吟醸酒」
 精米歩合60%以下「吟醸酒」
 精米歩合70以下「本醸造酒」
 規定なし「純米酒」

④その他「特定名称酒以外」

例えば、精米歩合45%で醸造アルコールを添加していない場合、特定名称は「純米大吟醸酒」となります。精米歩合65%で醸造アルコールを添加していたら「本醸造酒」。特別とつくのは、その酒蔵の中で特別な造りをしたものに付けられます。また、かつては特級・一級・二級という「級別制度」が存在していましたが、こちらは平成4年に廃止になりました。

最後に海外へのお土産の日本酒選びですが、1つだけ申し上げるとすれば「火入れ」と呼ばれる低温加熱処理をしたものがおすすめです。通常、日本酒は品質を安定させるため、出荷前に1~2回、この火入れを行いますが、「生酒」という火入れを一切せずに出荷されるものもあります。搾り立てのようなフレッシュな状態を楽しめる日本酒ですが、品質が非常に変化しやすく、保存状態を間違うと本来の美味しさを味わうことが出来ません。長い移動を伴うときは、火入れタイプがおすすめです。また、個人でも免税で持ち込めるお酒の量が国や州で決められているので、事前確認をお忘れなく。

それでは、日本酒で素敵な夏をお過ごし下さい。

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