土壌の違いによるワインの香り、味わいの違いは永遠のテーマ。このセットは石灰岩と花崗岩、そして砂礫混じりのシルト土壌の違いがよく出たリースリングの飲み比べが出来るセットとなっています。クールな中に熱いものを秘める石灰岩と、その熱量を隠さない花崗岩、そして隔てがなく社交的なシルト。同じ生産者・同じ品種・同じヴィンテージでそろえることができました。ぜひとも飲み比べてください。
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ツィント・フンブレヒト リースリング土壌違い3種 飲み比べセット
ツィント・フンブレヒトはアルザスを代表する生産者であり、ビオディナミ農法を採用することで大地の持つ力を引き出し、テロワールの個性を最大限にワインに反映する造り手。12代目の当主オリヴィエ・フンブレヒト氏は26歳という若さでマスター・オブ・ワインを取得するなど才能にあふれ、彼のアルザスとビオディナミに対する情熱は、他のワイン生産者からも敬意を持って評価されています。2002年からは国際ビオディナミ生産者組合会長となり、2011年からはアルザス・グラン・クリュ協会会長としても、ワイン産業全体の発展に寄与しています。
今回はそんな彼が手掛ける3つのリースリング(石灰岩、花崗岩、砂礫混じりのシルト土壌)を比較テイスティングできるセットをご用意いたしました。こちらのセットではこれら3つの土壌の違いをリースリングという品種を通じて非常に明確にとらえることが出来ます。
石灰岩と花崗岩、シスト土壌のリースリングの比較
同じ生産者、品種、ヴィンテージだからこそ、それぞれの土壌の違いがはっきりと出た比較試飲
・石灰岩リースリング(ロッシュ・カルケール)は、しっかりとしたエネルギー感は持ち合わせているのですがその外側を硬質の外殻で覆われたような印象があり、よく言えばすべてを見せない奥ゆかしさ、上品さ、気品ある味わい、言い換えれば控えめで、すこし内向的な味わいともいえます。若いうちはテイスティングの際、こちらから香りを探して深くまで追ってあげる必要が出てきます。また味わいにおいても香り同様、外殻に囲まれたように舌を直接刺激することなく、整然としたどこか冷たい質感と舌触りのまま上品にのどへと落ちていきます。ただし内部にはしっかりとした熱いものを秘めており、クールにそれを隠しているような印象です。
・対して花崗岩リースリング(ロッシュ・グラニティック)は、たっぷりのエネルギーが何にも邪魔されることなくダイレクトに主張し、広がり、ダイナミックで躍動感のある香りと味わいが感じられます。やや内向的な石灰岩とは相対する印象。香りにも味わいにも厚みとボリュームがあり、よりエネルギッシュ。はっきりとした主張がなされ、外交的な香りと味わいを持っています。飲む側が圧倒されるようなパワーがある反面、奥ゆかしさや上品さという雰囲気は少なめ。気概、気骨のある戦士といった印象を持つ味わい。
・そして岩ではなく砂礫の混じるシルト土壌のリースリング(ロッシュ・ルレ)は、隔てるもののない味わいで、抵抗なく受け入れてしまいそうな人懐っこさを感じる質感。どちらかというと花崗岩よりの温かみのある特徴ですが、もっと物腰が柔らかく、主張するよりも寄り添ってきてくれるような印象で、素直な美味しさ、広がりを見せてくれます。石灰岩も花崗岩もどこか気を張って飲む必要のあるワインですが、このワインは逆に弛緩、癒しを与えてくれるワインではないかと思います。香り、味わいともに外交的で、酸もしっかりしているが丸みを帯びています。
2018年ヴィンテージ
2018年のアルザスは前半の7か月で1年分の雨が降ったといわれるほどの降水があり、その後、夏を迎えると一気に気温が上昇、晴天が続きました。そこで一気にブドウは乾燥し、渇水のストレスを感じるほどに。その後も良い気候が続き、晩熟のリースリングは暑い日中と涼しい夜間による寒暖差により素晴らしい成熟を遂げることのできたヴィンテージとなっています。
テクニカルデータ・ロッシュカルケール 2018
瓶詰:2020年1月
アルコール:12.7%
残留糖分:4.9g/l
総酸度:4.4g/l H2SO4(6.7g/l 酒石酸)
pH:3.0
収量:62hl/ha
平均樹齢44年
テクニカルデータ・グラニティック 2018
瓶詰:2020年1月
アルコール:12.7%
残留糖分:3.3g/l
総酸度:3.8g/l H2SO4(5.8g/l 酒石酸)
pH:3.1
収量:69hl/ha
平均樹齢36年
テクニカルデータ・ロッシュ・ルレ 2018
瓶詰:2020年1月
アルコール:13.4%
残留糖分:7.8g/l
総酸度:3.6g/l H2SO4(5.5g/l 酒石酸)
pH:3.2
収量:67hl/ha
平均樹齢52年