|
オスピス・ド・ボーヌとは、ブルゴーニュの中心地、ボーヌにある慈善施療院であり、その歴史は古く、1443年にブルゴーニュ公国、フィリップ公のもとで財務長官を務めていたニコラ・ロランによって設立された病院が始まりとされています。 この病院は、もともと恵まれない人々に医療サービスを提供する施設でしたが、やがて、近隣の貴族などから施療院にお金の代わりとしてブドウ畑が寄進されるようになり、その畑から生まれたワインの売上収益がオスピス・ド・ボーヌの運営費用にあてられるようになりました。 オリジナルのタイル貼りが鮮やかなオスピスの建物は、中世ブルゴーニュを代表する美しい建築物であり、現在は博物館として公開されています。
この500年以上もの間、オスピス・ド・ボーヌには多くの畑が寄進され、現在では、総面積65ヘクタール、その85%がグラン・クリュ、プルミエ・クリュとなっています。 これらの畑のブドウから、ブルゴーニュの偉大なる白ワイン(ムルソー、 コルトン・シャルルマーニュ、バタール・モンラッシェなど)、赤ワイン(ボーヌ、ポマール、ヴォルネイ、コルトン、クロ・ド・ラ・ロッシュ、マジ・シャンベルタン)が生産されています。 またオスピス・ド・ボーヌのワインボトルのラベルには、畑を寄進した人々に敬意を表し、寄進者のお名前がキュヴェ・・・として記載されているのも特徴といえます。
1851年以降、オスピス・ド・ボーヌでは、ワインの仕込が一段落した11月後半、慈善オークションで、できたてのワインを販売するようになりました。 またこのオークションは、瓶詰めされたワインが売買される通常のオークションとは異なり、瓶詰めされる前の状態、つまり樽単位でワインが売買されるという特徴があります。こうして落札された樽は、落札者が委託したネゴシアンが18ヶ月から20ヶ月間の樽熟成を行い、ボトル詰めし、初めてワインとして完成します。 1樽から288ボトル(144本のマグナム)のワインが造られますが、それぞれのボトルのラベルには、樽を購入した方の個人名、会社名、グループ名などを記載することができるので、オリジナルワインとして独自性、希少性を演出することができます。
毎年、オスピス・ド・ボーヌのオークションでは、他のブルゴーニュワインに先立ち、新酒のブルゴーニュワインを公式にテイスティングすることができます。 このテイスティングにより、その年のワインの品質やスタイル、出来栄えの確認が可能になるため、世界中からワイン業界関係者をはじめ熱烈なワイン愛好家がボーヌの地に集まってきます。 またオークションの落札価格は、その年のワイン相場を左右するほどの大きな影響力があるといっても過言ではありません。
そして現在でも、オスピス・ド・ボーヌのワインオークションによって得られる収益は、恵まれない人たちへの医療サービスのために利用されています。
|
|
以上のようなオスピス・ド・ボーヌの歴史や背景、オークションの現状などをハンソン氏に語っていただいたあとは、いよいよ、10種類のオスピス・ド・ボーヌのテイスティングです。 本日の試飲アイテムは、ワイン好きの方にはたまらないアイテムがずらりと並びました!!
1.POUILLY-FUISSE, Cuvee Francoise Poisard 2006 (\7,500) 2.MEURSAULT-GENEVRIERES 1er Cru Cuvee Philippe le Bon 2006 (\19,000) 3.CORTON-CHARLEMAGNE Grand Cru Cuvee Francois de Salins 2006 (\22,500) 4.POMMARD EPENOT 1er Cru Cuvee Dom Goblet 2007 (\8,500) 5.SAVIGNY-LES-BEAUNE Rouge 1er Cru Cuvee Arthur Girard 2005 (\7,600) 6.BEAUNE 1er Cru Rouge Cuvee Dames Hospitalieres 2005 (\10,000) 7.VOLNAY 1er Cru Cuvee Blondeau 2003 (\10,000) 8.CORTON Grand Cru Rouge Cuvee Charlotte Dumay 2004 (\13,000) 9.CLOS DE LA ROCHE Grand Cru Cuvee Georges Kritter 2005 (\30,000) 10.MAZIS-CHAMBERTIN Grand Cru Cuvee Madeleine Collignon 2003 (\35,000) (*すべて国内未販売のワインで、金額は参考価格です。)
テイスティングでは、まず、各自でテイスティングした後、ハンソン氏により次の4つのポイントを軸として それぞれのワインの説明をしていただきました。 ① 目で美しさを見る ② 香りを楽しむ ③ 口に含んだときの味わいを楽しむ ④ 飲んだときの余韻を楽しむ ハンソン氏もおっしゃっていましたが、テイスティングでは、どの答えが正しいのではなく、ワインを味わうことを楽しみ、美味しくいただくことが最高の贅沢なのだと思いました。
|